ドローン空撮による3D地形モデル作成技術のご紹介
- 設計
- 2020.12.20
当社では、従来の測量技術とドローン空撮技術を掛け合わせ、高精度な3D地形モデルを作成することができます。
ドローンを活用することで広域をモデル化することも可能となっており、作成したモデルは様々な用途に活用できる汎用性を備えています。
ここでは、福井県の東尋坊で実施した地形モデル作成の手順を解説するとともに、その活用方法をご紹介いたします。
・空中写真の撮影
まずは現地に赴き、ドローンで空中写真を撮影します。
・空撮画像の合成処理
現地にて撮影した画像をソフトウェアに読み込みます。
画面左側は、読み込んだ画像の一覧です。
同じく右上側は、画像の撮影位置が表示されています。
右下側は読み込んだ画像のサムネイルです。
これらを合成すると…
合成結果として、画像と画像の共通点からおおよその地形が表現されました。
・点群データ、メッシュ(面)データの作成
次に、先ほどの共通点を手掛かりにより高密度な「点群データ」を作ります。
これは立体的な点描のようなもので、モデルを構成する点の一つ一つが座標値(地球上の位置をXYZであらわしたもの)を持っています。
今回の点群データは約4100万点の点群で構成されています。
続いて、これらの点同士を結び合わせたメッシュ(面)のデータを作り、地形を構築していきます。
このデータにテクスチャ(画像を基にした色などの表現)をのせます。非常に高い再現度で、現況地形が表現されています。
モデル上ではあらゆる視点に移動し確認することができます。接近してみることで東尋坊らしい柱状節理の質感を感じることができます。
・データの利活用
今回のお客様は、福井県のプロモデラーS ModelWorksさま。
このモデルを活用して、より本当の東尋坊の姿に近い模型を作りたいとのご依頼でした。
当社では、そのベースデータとなるよう上記のテクスチャ付きモデルを納品したほか、データを3Dプリンタで打ち出すためのソリッドデータを作成させていただきました。
モデル作成のために撮影した画像は現地の色味や質感を確認する資料にもなりますし、同時に動画を撮影することもできます。
S ModelWorksさまは、このモデルからステキな東尋坊のミニジオラマを作成されました。その過程はテレビ局の取材を受けられたほか、ブログでもご紹介されております。そちらも併せてご覧ください。
一回のフライトで様々なデータを作成できるこの技術。ご利用のアイデアをお持ちの方は、ぜひお問い合わせ下さい。